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経済・政治・金融業界

日本の小売業界の売上減少と人件費増加は人口問題に起因する

2017年7月13日

イオンリテール、イトーヨーカドーをはじめとするショッピングセンターや食品スーパー、一部コンビニの売上高が減少しています。

小売業界は売上が減る中、逆に人件費は上昇しており2重苦となっています。

ショッピングセンターが苦戦しているのはアマゾンなどEC躍進の影響が大きく、米国ではショッピングモールや百貨店の閉鎖が続いていることから日本でも当面、厳しい環境が続くと思われます。(日本ではあまり報道されていませんが、米国ではとんでもない数のショッピングセンターが破綻・閉鎖しています)

さらに食品スーパーや一部のコンビニが苦戦しているということは、国内の個人消費自体も低調になっていると考えられます。

よく「人件費が上がっているのに消費に転嫁されていない」という人がいますが、これは少し間違っています。

人件費が上がっているのはアルバイトをはじめとする年収100万円~300万円の層です。

逆に年収1,000万円前後の高所得層は団塊世代の定年により減少しています。

2017年時点では、退職する年齢である65歳前後の人は1学年当たり200万人位の人口がいる世代となっています。

反対に就職する22歳前後の人口は1学年当たり120万人位です。

これを見て分かるように、高所得の年代がたくさん引退していく時期であり、トータルの個人所得が減少するのは仕方がない状況です。

また、若い人が少ないのでアルバイトが足りないのは当たり前です。

同様に就職活動で売り手市場となっているのも同じ理由で、景気が良くなっているからではないと考えられます。

昔であれば景気が良くなると企業の採用活動が活発化していましたが、現在の状況はそれとは異なり、団塊世代の退職により人手が不足している部分が大きいと言えます。

また、企業にとっても年収1,000万円の社員が定年退職して、300万円の社員が3人入社しても人件費は増えません。

人口が最も多い団塊世代の人は現在67歳~68歳ですので、今後退職する人の数は少しずつ減少していきますが、若い世代の人口も減っていきますので当面、同じような状況が続くと考えられます。

よって、低所得層の人件費が多少上がっても、高所得層の退職が相対的に高水準である状況が続く限り、個人消費が活発化するのは難しいと考えられます。

人ロピラミッドの形状が日本のような「つぼ型」では限界があると思います。

米国などのように「つりがね型」でないと消費自体が増えません。

よく「人口が減っても生産性を高めれば景気は良くなる」とおっしゃる方がいますが、やはり人口というのは経済において重要なファクターであると感じます。

多少の減少であれば何とかなるかもしれませんが、ここまで人口が減少するとさすがに景気は良くなりません。

日本ほど大きな人口減少を経験している国は過去に存在しません。

政府は大胆な人口対策を早急に行うべきだと思います。

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