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中国経済はバブルか分析(2017年5月)

投稿日:2017年5月6日 更新日:

中国のバブルが崩壊するのではという話をよく耳にするようになりました。

中国のバブルについて語られる内容として「住宅価格」「シャドーバンキング」「民間債務」「株式市場」が挙げられます。

下記ではそれぞれの現状についてポイントを掲載していますので参考にしてください。

住宅価格

  • 上海の新築住宅価格が年収の20倍まで上昇
  • 東京のバブル時1990年の18.1倍を上回る水準

シャドーバンキング

  • 狭義の影の銀行が1000兆円とGDPの8割まで拡大
  • 個人間の資金を融通するP2P金融の残高だけでも15兆円
  • 中央銀行のコントロールが効かないマネーであり今後の波乱要因になる可能性

民間債務

  • 民間債務はGDPの200%まで拡大
  • 日本のバブル末期並みの水準

株式市場

  • 2017年4月末のPERは上海市場が14.0倍、H株が8.2倍
  • ただしリーマンショック前の2007年頃は上海市場が40倍、H株が25倍まで上昇しており、当時と比較するとかなり割安な水準
  • また、2017年4月末で日経平均16倍、ニューヨークダウ17倍、ナスダック22倍、 インド17倍等、主要国の株式市場と比較しても割高感はない
  • よって、株式市場はある程度のショックは織り込んでいるといえる
  • H株のバリュエーションが上海より大幅に低いということは外国人投資家の方がよりショックを織り込んでいると言える

上記の通り、不動産価格や債務の水準をみるとかなり行き過ぎなのは間違いないようです。

また、シャドーバンキングの規模が大きいという部分は10年前のサブプライムショックと類似します。

サブプライムローンの問題もあそこまで金融市場に大きく影響を与えた理由は、多くのサブプライムローンがCLOとして証券化されており、実際に誰がどれくらいの規模のリスクを有しているかが分からなくなったからです。

当時はサブプライムローン以外にもCDSなどクレジット関係の証券化商品が多く発行されており、最終的に大変な規模の損失が表面化しました。

世界中の金融機関をはじめとする多くの機関投資家が数千億円~数兆円規模の損失を計上しました。

金融市場は「予想できない」「コントロールできない」ことを最も恐れます。

その点では中国のシャドーバンキングには注意が必要です。

ただし、中国の場合は仮にバブルが崩壊しても、日本のバブルと同じで中国国内で完結されると思われます。

中国関連資産を主要国の金融機関はほとんど保有していません。

日本のバブル崩壊は海外には全く影響を与えませんでした。

米国は1990年以降、右肩上がりの経済でNYダウも10倍ほどになっています。

その分、日本はバブル崩壊の影響が長引いています。

逆に米国のサブプライムローンは証券化商品に形を変えて世界にばらまかれました。

結果的に世界中でリスクを分散したことにより米国経済は短期間で上昇トレンドに回復しました。

計算してやったとしたら「さすがアメリカ」としか言いようがありません。

中国は日本パターンになると思われるので仮に中国のバブルが崩壊しても、他国のマーケットには長期的に影響は与えないと思われます。

2017年秋の共産党大会までは景気対策を積極的に行うと思われるため、中国経済に異変が起こるとすれば2018年が注意ですが、金融市場はある程度織り込んでいると考えられます。

逆に中国のバブル崩壊懸念でマーケットが下落した場合は買いのチャンスになる可能性がありますので注目しておきましょう。

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