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ブラジルレアル環境改善(2017年)

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【2020年6月追加】こちらのページでは2017年3月時点のブラジルレアルの見通しについて掲載しています。結果的にその後、ブラジルレアルは軟調な動きとなりました。忘備録として掲載しておきます。

2017年、ブラジルレアルを取り巻く環境が大幅に改善しています。

1年程前の2016年前半はオリンピックを控えてあるにもかかわらず悪材料ばかりでした。

  1. インフレ率が10%超まで上昇
  2. 景気悪化(GDPマイナス成長)
  3. 財政悪化による格下げ
  4. 政情不安

ブラジルの場合はデフレの日本とは真反対で、歴史的に高いインフレ率が問題となってきました。

中央銀行のインフレ目標は4.5%±2%(2.5%〜6.5%)で、2015年前後はこの目標を大きく上回る10%前後のインフレ率となっていたため、景気が良くないにもかかわらず、利上げを繰り返してきました。

この結果、景気が悪化し、「不景気+高インフレ」であるスタグフレーションを招き、ブラジルレアルは対米ドルで1ドル=4.2レアルまで下落しました。

つまり、ブラジルレアル低迷の最も大きな要因は高いインフレ率でした。

しかし、足元ブラジルのインフレ率は予想以上の回復(低下)を見せています。

2017年2月のインフレ率は4.76%と6年半ぶりの水準まで低下してきました。

2017年4月〜6月にはインフレ目標の中央値である4.5%になる見通しとの事です。

このようにインフレ率が落ち着いてきた事で、ブラジル中央銀行は2016年後半から利下げを開始しています。

2015年、2016年は2年連続で実質GDP成長率はマイナスでしたが、利下げの効果により景気回復も視野に入ってきました。

ブラジルレアルも回復基調で2017年3月時点で1ドル=3.1レアル前後まで上昇してきましたが、歴史的に見ればまだ割安なレベルといえます。

またブラジルレアルの上昇が更なるインフレ率の抑制につながり好循環になっています。

1年前とは真逆の状況です。

また、利下げを開始したと言ってもまだ10%前後の金利水準で、今後は金利低下が見込まれます。

ドル円レートの状況もウォッチする必要がありますが、今のレベルであれば少し長めのレアル債への投資やブラジルレアル建て債券に投資する投信の購入は悪くないかもしれません。

仮にブラジルレアルが下落しても高い金利がそれを補ってくれます。

また、ブラジルレアルは長期投資に向いている資産クラスと言えます。

ブラジルレアルのセールストークや投信のポイントについてはこちら!

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