米投資会社バークシャー・ハサウェイのCEOを務める著名資産家のウォーレン・バフェット氏は「NYダウが100年後には100万ドルになる」と予測しました。
2017年9月22日のNYダウは22349.59ドルです。
今後100年で約50倍ですので一見するととんでもない上昇に感じますが、実は複利計算をすると年率3.87%の上昇となります。
過去100年のNYダウの上昇率は年率5.72%ですので見方によっては控えめな数字で、バフェツトは今後の株式市場に弱気なのではないかという人までいるようです。
ちなみに100年前の1917年9月24日のNYダウは85.7ドルで、100年後には22349.59ドルになりました。
過去100年で約260倍です。
これを複利の年率換算にすると5.72%になります。
- NYダウの変遷についてはこちら:NYダウ30種 構成銘柄の変化 - ファイナンシャルスター
もちろん上記の数字にはインフレ調整が行われていませんので、毎年5.72%で上昇しても実質的な資産価値の上昇は「5.72%-インフレ率」となります。
一方、上記のデータには配当金が含まれていません。
NYダウの配当利回りは現在2%台ですが、低い時は1%台の時もありましたし、逆に米国のインフレの時代であった1970年代や1980年代などは5%以上の時もありました。
米国のインフレ率は現在2%前後(FRBのインフレ目標も2%)ですが、こちらも振れが大きく、リーマンショックの時はマイナスになったこともありますし、逆に10%以上だったこともあります。
長期的にみればインフレ率と配当利回りはある程度近い数字に収束されると思いますのでプラスマイナスゼロといった感じでしょうか。
約50倍というと驚きますが、年率3.87%という数字はそれほど非現実的ではありません。
実際に過去100年は約260倍(年率5.72%)です。
さらに、企業の利益成長率は長期平均で5%~10%は期待できるので、3.87%の株価上昇に加え配当金が受取れるというシナリオは何らおかしくありません。
複利で年率3.87%を100年運用すると約50倍と言われるとやはり「複利効果」は凄いと再認識させられます。
最後に、米国株は過去の長期チャートを見ると上がりすぎているようにも見えますが、しっかり分析するとそうでもないことが分かります。
- 米国株の長期チャートはこちらを参照:米国株(S&P500)長期推移(チャート・変動要因) / 30%以上の暴落は過去8回