10/30、東証インフラファンド市場に4銘柄目となる「カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人」が上場しました。
初値は公募価格100,000円に対し95,000円の5%安からのスタートとなりました。
2018年6月期の分配金(利益超過分配金込み)は2,029円、2018年12月期の分配金(利益超過分配金込み)は3,449円です。
2018年6月期は上場関連費用等の特殊要因があることから、巡航ベースの分配金利回りは2018年12月期の分配金をベースに考える必要があり、上記から100,000円に対し分配金利回りは約6.8%となります。
インフラファンドの分配金利回り
- タカラレーベン・インフラ投資法人:6.8%
- いちごグリーンインフラ投資法人:6.4%
- 日本再生可能エネルギーインフラ投資法人:6.9%
これを見ると6.8%の利回りは妥当な価格設定といえそうですが、カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人はインフラファンドの中でも最大の時価総額があり、今後の外部成長(物件の追加組入れ)も最も期待できることから、もう少し評価されてもいいはずです。
インフラファンドの時価総額
- タカラレーベン・インフラ投資法人:119億円
- いちごグリーンインフラ投資法人:58億円
- 日本再生可能エネルギーインフラ投資法人:39億円
- カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人:171億円
インフラファンドの問題点として時価総額が小さく流動性に乏しい点があげられますが、カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人は相対的に最も流動性が高くなっています。
また、詳しい内容は「インフラファンド(インフラ投資法人)について - ファイナンシャルスター」をご覧いただくと分かりやすく解説していますが、カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人は唯一、太陽光発電のデベロッパーがスポンサーとなっています。
パネルの生産からマネジメントまで一気通貫の運営を行うことができ、グローバルの開発実績も豊富なことから外部成長(物件の追加組入れ)が最も期待できることになります。
そして、外部成長により分配金の増額と時価総額拡大による流動性の向上が期待できます。
上記の理由により、分配金利回りは4銘柄の中で最も低くなるのが妥当で、上記3銘柄との比較から6.0%程度がフェアバリューだと思います。
100,000円に対して6.8%ですのでこれが6.0%の利回りになるには投資口価格が113,000円になる必要があります。
よって、現在の公募割れの水準は少なくとも買いではないでしょうか。
ちなみに前日終値95500円ですと巡航ベースの分配金利回りは7.12%となります。
また、カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人のみに限らず、インフラファンド市場全体が割安であると思われます。
太陽光発電施設はFIT(固定価格買取制度)により業績のブレはほとんどありません。(日照量もほとんどブレません)
ダウンサイドリスクがほぼない中で6%以上の利回りは魅力的です。
インフラファンド市場はまだ、歴史が浅く、マーケットでの認知度も低いことから、このような安値で放置されていると思われます。
今後、徐々に認知されるにしたがって利回り目線も低下していくでしょう。
銘柄数が増加し、時価総額も増え、インデックスができれば機関投資家の参入も想定されます。
それまでは安値で購入して、分配金を受け取りながらじっくりホールドしましょう。
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