安倍首相が3選を果たしたことで、安倍政権は最後の3年間に入りました。
最後の任期となると国民からの支持率より、本当に自分がやりたい政策を進めていくインセンティブが高まります。
安倍首相の場合は既に公言しているように憲法9条の改正が最重要課題となります。
一般的な国民の気持ちとしては、そんなことより景気を良くすることに注力してほしいと思っているはずです。
しかし、現実には景気にとってマイナスとなる消費税増税(8%→10%)も予定通り2019年10月に行われるでしょう。
景気にインパクトを与えないように財政出動を行うと公表していますが、どこまで大規模にできるかは不透明です。
ラスト3年の安倍政権は国民に媚を売るインセンティブは以前ほどないはずです。
一方、米国に目を移すとトランプ大統領はまだ1期目で2020年に再選したいと考えており、大盤振る舞いをしています。
個人向け・法人向けともに大減税で、公共インフラ投資とはじめとする財政出動も大規模に行っています。
過去の大統領もそうでしたが、大統領1期目は景気対策が大規模に行われます。
そのため、大統領1期目の株式市場は堅調なことが多く、株価の大幅下落は起こりにくくなっています。
長期的に良いかどうかは別としてこれだけ日米の政府の景気に対するスタンスが異なると今後の株価にも影響が出てきそうです。
既に米国株は過去最高値を更新中です。
日本も足元の上昇で2018年1月につけた高値に近づいてきましたが、上記のような状況を考えると日本は少し心配になります。
これまでも多くの期間で株式市場のパフォーマンスは「米国株≻日本株」でしたが、今後2年~3年は米国株と日本株のパフォーマンスのかい離はより大きくなりそうです。
米国株は少なくとも大統領選が行われる2020年の下期までは上昇基調になるでしょう。(トランプ大統領が意地でも株価を支えるものと思われます)
日本株も米国株が堅調に推移すれば、追い風となります。
その場合、円高が最も大きなリスク要因です。
具体的には米国が予想外に大幅な利下げを行うか、日本のインフレ率が低下してデフレになると円高リスクが出てきます。
当面はこの点に注意してモニタリングする必要があります。
仮に日本株のパフォーマンスが米国株に劣後しても右肩上がりのマーケットになることを期待したいところです。
また、米国株は2020年まで安くなったところは買いのスタンスで良いと思います。