2019年8月現在、国内に上場(東証に上場)しているETFは195本あります。
ただし、日本株とJ-REIT関連が半数以上を占めており、「日本株とJ-REITを除くETF」は81本しかありません。
日本株とJ-REITのETFの中には残高が多いものもありますが、これは日銀のETF買いや年金基金が個別株ポートフォリオからETFに持ち方を替えただけで、実質的に投資家が増えたわけではありません。
そして、「日本株とJ-REITを除くETF」の中で純資産残高が100億円を超えるETFは僅か19本となります。
下記に19本の一覧を掲載します。
「日本株とJ-REITを除くETF」で純資産残高が100億円以上ある銘柄の一覧です。
19本のうち12本が日本株のレバレッジ型かインバース型のETFです。(背景が白い部分)
つまり、大半が短期の投機用ETFです。
残り7本のうち1本は「VIX指数関連ETF」でこれも純粋な投資用ではありません。(背景がグレー)
- VIX指数についてはこちらを参照:ボラティリティ・インデックス(VIX指数等)を資産保全に活用 - ファイナンシャルスター
さらに2本は「原油先物ETF」です。(背景がグレー)
これは何度か指摘している通り、原油先物ETFはイメージ通りに機能しません。
毎回、原油が下落した際に注目されますが、投資しても上手くいきません。
純粋な投資と言えるのは日興アセットの3ファンド(上場外債・上場新興国債・上場MSCIコクサイ株)とiシェアーズの円ヘッジ付き米ドル建て投資適格社債の合計4本のみです。(背景がオレンジ)
世界的に有名なブラックロックのiシェアーズはともかく、ここでは日興アセットの健闘が光ります。
おそらく、機関投資家や富裕層などに一生懸命マーケティングを行った結果でしょう。
ただし、それでもまだ100億~200億円台のレベルです。
米国上場のETFとは桁が2つ違いますので、引き続き頑張ってほしいと思います。
他の運用会社や証券会社も目先の手数料を追求するだけではなく、少し長い目でみて、ETFに取り組むべきではないでしょうか。
ちなみに日本から購入できるETFは世界のETFのごく一部ですが、それでも国際分散投資が十分にできるラインアップです。
- 詳細はこちら:日本から買えるおすすめETF / ETFで国際分散投資
ETFは非常に便利な金融商品です。
日本でももう少し広まることを期待したいと思います。