NYダウとS&P500は2018年10月の高値を超え過去最高値を更新中です。
一方、米国の小型株の代表的指標であるラッセル2000は2018年10月の高値から10%以上低い水準となっています。
ちなみに時価総額上位3000銘柄を含むラッセル3000の内、時価総額1位~1000位を含む大型株の指数がラッセル1000、時価総額1001位~3000位を含む小型株の指数がラッセル2000となります。
時価総額1001位の銘柄の時価総額がいくらぐらいかイメージがしにくいと思いますが、2019年6月21日時点の1001位(つまりラッセル2000の最上位)はアレイ・バイオファーマ(ARRY)で時価総額は103億ドル(約1.1兆円)です。
3000位(つまりラッセル2000の最下位)はオンクタール・セラピクス(ONCT)で時価総額は1億ドル(約108億円)です。
しかし、1兆円企業が1000社以上もある米国株式市場は本当に凄いです。
日本で時価総額が1兆円を超える企業は150社もありません。
米国で1001位の1.1兆円ですと日本株では113位にランクされる規模です。
前振りが長くなりましたが、米国の小型株が出遅れていることをチャートで確認します。
ここではラッセル2000(小型株)とラッセル1000(大型株)の比較チャートを掲載します。
赤い棒グラフはラッセル2000(小型株)とラッセル1000(大型株)の差を表しています。
多くの期間では2000(小型株)がラッセル1000(大型株)を上回っていますが、2018年12月からは2000(小型株)がラッセル1000(大型株)を下回っています。
少し見にくいですが、足元の乖離は-83と過去15年で最も拡大しています。
これを見る限り、米国の小型株は相対的に割安と言えます。
何かのきっかけで米国の小型株が大きく上昇する局面も期待できそうです。
マーケット全体のクラッシュを心配する人はラッセル2000(小型株)を買い(ロング)、ラッセル1000(大型株)を空売り(ショート)するマーケットニュートラル戦略も悪くないと思います。
ただし、米国株式の空売りができる証券会社は日本国内でないか、あっても非常に限定的だと思います。
米国株(指数含む)の空売りをしようとすると、現状ではCFDがベストでしょう。
- CFDについての詳細な説明はこちらを参照してください:CFDを分かりやすく説明