2018年10月3日に1バレル=76ドルまで上昇したWTI原油価格は、その後急落し2018年12月19日時点で1バレル=46ドルとなっています。
原油価格が大きく下落すると様々な金融資産に影響を及ぼします。
エネルギー関連株式はもちろんですが、パイプラインを保有するMLPやハイイールド債・バンクローン・BDCをはじめとするクレジット関連商品も影響を受けます。
足元の原油価格下落の影響で上記に挙げた資産クラスは全て下落していますが、その中でもMLPとBDCの下落が大きくなっています。
- MLPの詳細についてはこちらをご覧ください:投信のセールストークとリスク:米国エネルギーMLPオープン(エネルギー・ラッシュ)
- BDCの詳細についてはこちらをご覧ください:ミューズニッチ米国BDCファンド/BDCの投資環境 - ファイナンシャルスター
共に原油価格が1バレル=25ドル前後まで下落した2016年2月の水準まで下落しています。
インデックスベースの配当利回りはMLPが9.1%、BDCが11.2%とかなりの高水準です。(ちなみに米国ハイイールド債は7.5%です)
この水準で下げ止まるかは分かりませんが、さすがにエントリーしても良い水準だと感じます。
MLPやBDCのような高利回りの商品は一般的に押し目買いの投資が効果的です。
上記のチャートは配当を含まない純粋な指数のチャートですので見栄えが良くありませんが、トータルリターンでは長期で見ると右肩上がりとなります。
インカム収入の影響が大きくなります。
ただし、近年は原油価格のボラティリティが大きいことから、一旦上昇しても再度下落するリスクが高まっているので、押し目買いをして、ある程度利益が出たら売却しても良いと思います。
そして再度、買うチャンスをうかがう位のスタンスの方が儲かります。
MLPの収入はパイプラインの利用料がメインであり、本来、業績は原油価格の影響を受けにくい仕組みです。
しかし、原油が下落するとイメージから売られることが多く、これまでもそのようなケースは良い買い場となりました。
BDCは中堅企業向けのローンを保有しています。
エネルギーセクターのデフォルト率が上昇する可能性を織り込んでいるのだと思いますが、利回り11.2%はさすがにやり過ぎです。
MLPとBDCは共に押し目買いのリバウンド売りのチャンスです。
原油価格が下落した際の投資対象として覚えておくと良いでしょう。