投資対象は米国株中心がおすすめ
当面の投資戦略を考えた場合「株式は割安ではないが2020年までは押し目買い」が妥当な戦略だと思います。
ちなみに先進国株式は中長期ではどの国の株式も同じ方向に動くと思いますが、投資の観点では米国株が最も良いと考えます。
これまでも紹介したことがありますが、中長期で日本株が上昇しているのに米国株が下落するというのは考えにくいからです。
逆に米国株が上昇しても日本株が下落することはあります。
分かりやすい例としては、米国の景気が悪化した場合、ドル安(円高)政策をとることで米国株は上昇しますが日本株は円高で下落します。
リーマンショック後もそうでしたが、グローバル経済が悪化すると最初にドル安(円高)政策で米国株が上昇し、米国に余裕が出た後で日本が円安政策で日本株が上昇する形となります。
もちろん分散は必要ですが、基本的には日本株やJ-REITよりも米国株や米国リートをメインにポートフォリオを構築することをお勧めします。
「株式は割安ではないが2020年までは押し目買い」の理由
まず、「株式は割安ではない」について説明します。
これは多くの人がなんとなく実感していると思います。
最も分かり易いデータとして下記リンク先の世界の名目GDPと株式時価総額の比較チャートをご覧いただくと割安ではないことは理解できると思います。
リーマンショック後は世界の株式時価総額は世界の名目GDPを大きく下回る水準が続いていましたが、現在は逆転して株式時価総額の方が大きくなっています。
よって、現在のグローバル株式の株価水準は中長期的に見て割安な水準とはいえません。
次に「2020年までは押し目買い」の理由です。
ポイントは2つです。
1つ目は主要先進国(米・英・欧・日)の利上げがもっと進むまで株式の大幅な下落はないと考えるからです。
2000年のITバブル崩壊と2008年のリーマンショックは共に、米国(FRB)・英国(BOE)・欧州(ECB)が利上げを行い、最後に日銀が利上げを開始した後に発生しています。
主要国すべてが金融引締めとなると経済にはインパクトがあるようです。
現在は米国(FRB)と英国(BOE)が利上げを開始しており、欧州(ECB)は利上げのタイミングを模索しています。
日銀の利上げは早くても2020年以降と思われます。
2つめは米国株の大暴落は大統領1期目には起こりにくいからです。
過去、S&P500が30%以上下落したのは7回ありますが1929年の世界大恐慌以外の6回は大統領2期目に発生しています。
1期目は次の選挙に備えて景気対策に力を入れるからそうなるのでしょう。
トランプ大統領は現在1期目で次の選挙は2020年11月です。
よって2020年までは米国株が大暴落する可能性は低いと考える為、それまでは安いところがあったら買いの「押し目買い」で良いと思います。