TATERU(1435)連続ストップ安/ひふみ投信も保有
TATERU (1435)は融資資料改ざんが発覚し、連日ストップ安となっています。
大株主にはひふみ投信を運用するレオス・キャピタル・ワークスやフィデリティ、JPモルガンなどのファンドが名を連ねています。
9/3、9/4の2日連続ストップ安で1,606円が906円となりました。
時価総額は約800億円となっています。
レオス・キャピタル・ワークスは6%程度の保有ですので約48億円保有していることになります。
2日前は85億円の評価でしたので2日で37億円の損失が出たことになります。
今の気配からはもう少し下がりそうな感じです。
2日で37億円もの損失と聞くとびっくりしますが、レオス・キャピタル・ワークスが運用する「ひふみ投信・ひふみプラス・ひふみ年金」の3ファンドを合計すると約8000億円の残高があります。
よって37億円の損失は0.46%の比率となります。
1銘柄で0.46%の損失は小さくありませんが、それ程大騒ぎすることでもありません。
「ひふみ投信・ひふみプラス・ひふみ年金」はここ最近、大塚家具やTATERUで銘柄選択の失敗が目につくようになりましたが、これまでのトラックレコードが抜群のパフォーマンスです。
運用残高が大きく、大量保有報告にでることが多いので失敗した場合、どうしても目立つのは仕方がありません。
- ひふみ投信のパフォーマンス等についてはこちら:さわかみファンドとひふみ投信の比較
アパート経営はそれほど甘くない
TATERUの主要ビジネスは投資家(アパートオーナー)と土地保有者をマツチングさせるビジネスです。
このように表現するとイメージが良いですが、要はアパート経営の勧誘です。
投資家にアパートを購入してもらうビジネスですので、本質の部分ではそれ程目新しいビジネスではなく、多くの業者がやっているビジネスです。
「年収500万円のサラリーマンが5000万円を借りて、自己資金ゼロでアパートを購入するだけで毎年250万円の収入になる」
そんなおいしい話はありません。
正確にいうと、不動産市況が低迷してる等、非常に割安な価格でアパートを購入した場合でないとそんなおいしい話はありません。
土地を保有していて相続税対策も兼ねて賃貸マンションを建設するような場合なら問題ありませんが、土地も建物もすべてゼロから購入してそれなりの利回りを上げることはなかなか難しいです。
しかもアパートローンの金利は3%~5%といわれています。
それで儲かると思う人も少し問題があります。
ちなみに、J-REITは保有資産の40%~50%を借入で調達しますが、現在の借入金利は0.5%前後です。
アパートで保有資産の100%を借り入れで調達し(自己資金なし)、借入金利が3%~5%で儲かるなら、J-REITの利回りはとんでもなく儲かるはずです。
業者の営業姿勢も問題ありますが、投資家ももっとよく考える必要があると感じます。