現在、日本のみならず世界中で大人気となり資金流入が活発化しているPIMCOインカム戦略ファンド。
米国債・投資適格債・新興国国債・ハイイールド債・モーゲージ証券などに幅広く分散投資する「債券のみに投資するアロケーション型のファンド」です。
運用資産残高は同一戦略のファンドを合計すると20兆円を超えてきました。
日本国内では同じマザーファンドの商品が数本あり、合計で1兆円を超えてきています。
日本で販売されているファンドはこちらです。
- 野村PIMCO・世界インカム戦略ファンド(ノムラアセット)
- 三井住友・ピムコ・ストラテジック・インカムファンド(三井住友アセットマネジメント)
- 新光ピムコ・ストラテジック・インカム・ファンド(アセットマネジメントONE)
- PIMCOインカム戦略ファンド(三菱UFJ国際投信)
野村と3メガグループのアセットマネジメント会社が商品を組成しています。
同じような債券のみに投資するファンドは国内の公募投信でも存在しますが、安定的に高いパフォーマンスを出している点ではPIMCOのインカム戦略ファンドが断トツに優れており一人勝ちの状況です。
野村PIMCO・世界インカム戦略ファンドに関する詳しい内容はこちら!
しかし、そのような中で同一戦略ファンド全体で20兆円を超えてきたこともあってか、野村証券が新しい「債券のみに投資するアロケーション型のファンド」の販売を開始します。
レッグメイソングループのウェスタン・アセットが実質的な運用を行うド「野村ウェスタン・世界債券戦略ファンド」で、2017年12月15日設定となっています。
PIMCOのファンドも運用資産の10%以内で米ドル以外の通貨にヘッジなしで投資できることになっていますが、「野村ウェスタン・世界債券戦略ファンド」の方がもう少し為替によると取引を積極的に行うイメージです。
データが取得できる範囲で「野村PIMCO・世界インカム戦略ファンド」と「野村ウェスタン・世界債券戦略ファンド」のマザーファンドのパフォーマンスを比較してみます。
2013/11/29~2017/12/8の約4年間を比較すると、トータルリターンはほぼ同じで、年率換算すると共に6.8%前後です。
チャートをみるとすぐに分かりますが、ボラティリティは「野村ウェスタン・世界債券戦略ファンド」の方がやや大きいと言えそうです。
原油価格の下落によりハイイールド債やバンクローンが大きく下落した2016年2月頃のドローダウンが少し大きいのが気になるところではあります。
PIMCOのファンドのリスク対比のリターンの高さはやはり際立っているようです。
しかしリターン面では「野村ウェスタン・世界債券戦略ファンド」も良い実績を上げているので今後に期待です。
PIMCOのファンドよりボラティリティが大きくなるのは仕方がないので、その分もう少しリターンがアップすると人気化しそうです。