ハリケーンの景況でCATボンドが下落しています。
- CATボンドの仕組み等はメインサイトに詳しく掲載しましたのでそちらで確認してください:CATボンドが過去最大の下落 / CATボンドの商品性も分かり易く説明 - ファイナンシャルスター
国内公募投信でおそらく唯一だと思いますが、CATボンドに投資する投信が存在します。
T&Dアセットマネジメントが委託会社で、実質的な運用はK2アドバイザーズ・ジャパンが行う「リビング・アース戦略ファンド」です。
上記リンク先のメインサイトにも掲載していますが、2017年9月に発生したハリケーン「イルマ」とメキシコの大地震の影響でCATボンドが過去最大の下落となりました。
ただし、現状では当初の見込みより損害額が小さくなうようで基準価格はある程度リバウンドしています
しかし、これまでCATボンドは比較的ボラティリティが低い債券と考えられていたこともあり、今後のCATボンド発行にも少し影響を与えると考えられます。
CATボンドインデックスの推移はメインサイトの方で確認していただくとして、こちらでは「リビング・アース戦略ファンド」の動きをご紹介します。
<リビング・アース戦略ファンド(年2回決算コース)チャート>
2016年6月22日設定で過去分配金は出していません。
よって、チャートの動きがトータルリターンの動きとなります。
これまで比較的安定的に推移しており、2017年9月11日には10,303円まで上昇していましたが、9月12日に8,852円(-1,451円)まで下落しました。
上記の通り、その後損失額が当初見通しより少なくなるとのことで、9月21日時点では9,770円までリバウンドしています。
今後、再度損失額が増加する可能性もありますし、メキシコで地震が続いていることもリスク要因として残ります。
これまで比較的ボラティリティが低かったCATボンドですが、今回のトラックレコードが今後のCATボンド市場にどのような影響を与えるか注目です。
ちなみに余談ですが、これまで販売会社は東海東京証券のみでしたが、9/20から野村証券が「リビング・アース戦略ファンド」の販売会社に追加されました。
どのタイミングから検討していたか分かりませんが、今回の下落でCATボンドが割安と判断したのでしたら素早い判断だと感心します。
通常、販売会社入りでも最低1ヶ月くらいは社内手続きで時間がかかると思います。
このタイミングは偶然でしょうか?
いずれにしても、これまでと少し違った動きになったCATボンドは注意して見ておく必要があります。