2017年4月現在、フランスの大統領選でEU離脱、ユーロ離脱が争点になっています。
昨年、イギリスEU離脱(Brexit)が決定した後、英ポンドは1ポンド= 1.45ドル前後から1ポンド=1.25ドル前後まで下落しました。
フランスの大統領選は今のところ2017/5/7に行われる決選投票ではマクロン氏が圧勝すると言われていますので、イギリスのような形にはならないと思われますが、当面注目される材料となります。
ちなみにフランスがユーロから離脱するとユーロ安になると言われていますが、その理由はよく分かりません。
おそらくユーロ圈のなかでフランスは財政や経済面ではドイツと並び優等生の部類になるのかで、もし離脱すると残ったユーロ圈の国々の質がフランスがいない分だけ相対的に低下するということなのでしょう。
日本で考えると日本から横浜と埼玉が同時に離脱するようなイメージです。
そうなると円も下落するのでしょうか?
確かになんとなく円安になりそうな気もします。
もしフランスが離脱してユーロ安になると「ユーロが崩壊」などとニュースで話題となり、すごく大変そうなイメージで報道されると思いますが、本当に悲惨なことになるのでしょうか?
昨年のイギリス(Brexit)では上記の通り、ポンドが20%近く下落し、大きなニュースになっています。
しかし、一方であまり報道されていませんがイギリスの株価は2016年6月~2017年3月に20%以上上昇しています。
当たり前と言えば当たり前ですが、ポンド安効果で企業業績が向上し、株価も上昇しています。
通貨は貿易取引で調整弁の役割を果たしていますが、経済の調整弁でもあります。
新興国の場合は別ですが、主要先進国の場合は、悪いニュースで通貨が売られても、通貨安の影響で企業業績が回復し、経済の回復にも貢献します。
フランスの大統領選に限らず、債務問題などで大きくユーロが売られることがあった場合にはその後に欧州株が上昇する可能性があります。
このような局面で為替ヘッジ付き欧州株の投信やETFを購入することが有効と考えられます。
米ドルと異なりユーロであればゼロ金利のため為替のヘッジコストもかかりません。
下記に参考としてヘッジ付き欧州株ファンドを掲載します。
- ベアリング欧州株ファンド為替ヘッジあり(円建て投信)
- 欧州アクティブ株式オープン為替ヘッジあり(円建て投信)
- ウィズダムツリー欧州株米ドルヘッジ付ファンド(米ドル建てETF、ユー囗/ドルで為替ヘッジ)
少しマニアックですが、1つの戦略としてヘッジ付き欧州株戦略を覚えておきましょう。
- ユーロの為替推移についてはこちらを参照してください:ユーロヘの投資について考える - ファイナンシャルスター