相続税強化でタンス預金が増加
2017年時点でタンス預金が43兆円まで増加しています。
2013年時点では30兆円前後でしたので大きく増加しています。
タンス預金増加の理由は大きく2つです。
- 超低金利(マイナス金利)
- 相続税強化
相続税については2015年から基礎控除がそれまでの6割に縮小し、相続税の課税対象者が増加しました。
また、2016年からは3億円以上の財産を持つ人は資産の内訳を明記した「財産債務調書」の提出が義務化されました。
相続税率も最高税率が55%に上がり相続財産への包囲網は強くなる一方です。
相続税強化の流れが進む中、資産家の心理として脱税とまではいかなくても、資産を隠そうという動きが出てきているようです。
しかし、このような動きが増えれば増えるほど国税局の監視は強まっていくと思います。
実際、相続が発生した場合、大手の資産家であれば国税局や税務署の調査が入るのは当たり前ですし、今後はその金額のハードルが低くなっていくと思われます。
税務調査が入って金庫の中に現金があれば100%バレます。
その場合、追徴課税等でより負担が増加してしまうことになります。
さらにこのような動きが減少しなければインドなどのように高額紙幣の廃止となる可能性もあります。
つまり、相続税を逃れようとして現金を持っても意味がなくなる可能性が極めて高いということです。
相続税率は最高で55%と高いですが、これはどうしようもありません。
相続税対策として資産運用を活用
2017年現在、相続税対策としてできることといえばこれくらいでしょうか。
- 生命保険の非課税枠を埋める
- 死亡保険に加入
- 賃貸用不動産(タワマンなど)を所有する
- 資産管理会社を設立する
そして、あまり認識している人はいませんが、上記以外でできることして「資産を増やす」という事があります。
人によっては、実はこれが最も効果が高い相続対策という人もいます。個人的にもそう思っています。
最高で資産の約半分を税金で持っていかれるわけですから、逆に考えると時間をかけてでも財産を2倍にすれば、半分持っていかれても元の資産は残るということになります。
いきなり2倍に増やすことは無理ですが時間をかければ可能です。
もちろん時間があればあるほどやり易くなりますので、できる限り早く運用を始める事が大切です。
72の法則を参考にすると年率6%複利運用なら12年で2倍になります。
期間が18年あれば4%でも2倍になります。
一方、1%の利回りでは2倍になるのに72年もかかります。
適度にリスクをとって運用する事をお勧めします。
- 72の法則についてはこちらを参照:複利運用・複利計算に関する役立つ知識
国際分散投資をベースに個別の外債や不動産の証券化商品など富裕層であれば選択肢は豊富にあります。
ポイントは「相続税対策の為の資産運用」です。
無利子の現金で隠すより、しっかり運用して増やす方が良いと思います。
また、上記で紹介した保険や不動産を使った対策と共に、資産運用も行うことで多面的に相続税対策を行うことができます。
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