2016年4月頃をピークにホテルを所有しているJ-REITが軟調な動きとなっています。
2017年4月までの推移は東証REIT指数と比較しても下落幅は非常に大きくなっています。
もちろんそれまでは大幅に上昇していましたので調整といえばそうかもしれませんが、中にはインヴィンシブル投資法人(8963)のように高値から半値になっているものもあり、そろそろいいところにも見えます。
インバウンド需要の増加の影響でJ-REITのホテル所有はドンドン増えています。
現在、ホテル関連のJ-REITというと通常は下記の5つのリートを指します。
- ジャパンホテルリート(8985)
- 森トラストホテルリート(3478)
- いちごホテルリート(3463)
- 星野リゾート(3287)
- インヴィンシブル(8963)
これ以外にもホテルを所有しているリートはありますが、総資産に占める割合が10%に満たないので通常は100%ホテル専業の4リートにインヴィンシブルを加えた5つのリートになります。
ホテル関連リートの最も大きな特徴は歩合賃料(変動賃料)がある点です。
ホテルの売上や営業利益に連動してプラスの賃料を得られる契約です。
2015年はホテル不足の中でインバウンド需要が拡大したこともあり、3年前は1泊8000円だったビジネスホテルが日によっては1泊3万円になるなどまさにホテルブームでした。
その結果、ホテル関連リートの賃料も増加し、そこにさらなる拡大期待が重なってリートの価格は大幅に上昇しました。
2016年に入りインバウンド需要が落ち着き、新ホテルの稼働やエアビーアンドビーに代表される民泊の参入もありホテルの稼働率やADR(平均客室単価)が伸び悩んでいます。
もちろん、海外からの旅行者は今後も増加すると予想されますが、国内の出張などビジネスユースが低迷しています。
現在、日本国中でホテルの建設ラッシュが進んでいます。
ただし、シャングリラやペニンシュラといった超高級ホテルやファミリーユースのヒルトンなどは多く作ることはできません。
ホテルの場合、オペレーションも必要になるので、誰でも作れるのはビジネスホテルになります。
このことから中長期的に見ればビジネスホテルよりもランクが上のホテルを所有しているJ-REITの方が安心感はあると思われます。
上記のホテル関連リートでいうとジャパンホテルリートと森トラストホテルリートです。
ただし、現在の割安度合いでいくとインヴィンシブル投資法人も非常に割安です。
ビジネスホテルが中心であるところが懸念されているのか、上記の通り1年で半値になっています。
インヴィンシブル投資法人はホテル専業ではなく収益ベースではレジデンシャル40%、ホテル(固定賃料)30%、ホテル(変動賃料)30%のポートフォリオです。
よって、イメージよりも収益力は安定しており、現在の価格45000円では分配金利回りが6.1%となります。
さすがに安いと思います。
利回りが5%で54,000円、4%で67,500円です。
東証REIT指数全体の利回りは3.8%ですので、せめて60,000円以上は行きそうに感じますが、いかがでしょうか。
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