通貨安と株高が同時に起こっているのは日本だけではありません。
トルコとアルゼンチンはハイパーインフレにより国内経済は混乱していますが、株価が大きく上昇しているのはご存知でしょうか?
ちなみに2023年12月のインフレ率(CPI)はトルコが65%、アルゼンチンが200%です。
トルコ・アルゼンチンの通貨・株価パフォーマンス【通貨安で株価上昇】
下記は2020年1月~2024年3月の日本・トルコ・アルゼンチンのか通貨と株価のデータです。
日本も円安・日本株高と言われますが、トルコやアルゼンチンはレベルが違います。
トルコ・アルゼンチン共に、通貨が大きく下落する中、株価は大幅に上昇しています。
トルコは足元のインフレ率が65%、通貨が4年間で1/5以下になる中、株価は8倍になっています。
アルゼンチンは足元のインフレ率が200%、通貨が4年間で1/10以下になる中、株価は24倍になっています。
これを見ると通貨安は株価を上昇させると考えて間違いないでしょう。
もちろん国が亡びるレベルになるとそうはなりませんが。
下記はトルコ・アルゼンチンの為替レートと株価のチャートです。
トルコ・アルゼンチンの通貨・株価チャート【株式はインフレに強い】
参考のためにドルベースの株価チャートも加えています。
まずはトルコの株式と通貨のチャートです。(※トルコ株式:イスタンブール100種指数)
次にアルゼンチンの株式と通貨のチャートです。(アルゼンチン株:アルゼンチン・メルバル指数)
トルコ・アルゼンチン共に通貨は大きく下落していますが、株価の上昇率の方が大きい為、ドルベースの株価はプラスになっています。
株式はインフレに強いと言われますが、ハイパーインフレの環境でも株式を保有することでインフレ対策になることが確認できます。【株式投資のインフレ対策効果】
日本株・日本経済も円安で復活!
2024年2月22日、日経平均は34年ぶりに過去最高値を更新しました。
デフレ脱や企業業績の改善により株価が上昇したと解説されることが多いですが、個人的には何だかんだ言って円安の影響が大きいと思っています。
日本株とドル円レートの比較チャートはこちらを参照してください。
少なくとも過去20年間は日経平均とドル円レートは高い相関性を示しています。
日本は米ドル建ての対外債務もほとんどない為、円安によるデメリットは限定的です。
政府・日銀が円安を使って日本経済の復活を目論んでも不思議ではありません。
その場合、株式の保有によるインフレヘッジが役に立つでしょう。