世界の自動車メーカーの時価総額ランキングと販売台数一覧
2020年7月に入り、テスラの時価総額がトヨタを上回って推移しています。
2020年7月8日時点の時価総額は下記の通りです。
- テスラ:2,577億ドル(27.5兆円)
- トヨタ:2,061億ドル(22.0兆円)
ちなみにテスラとトヨタの2019年世界販売台数はこちらです。
- テスラ:36万台
- トヨタ::1,074万台
販売台数は対前年比でほぼ横ばいのトヨタに対し、テスラは+50%と大きく増加させていますが、それでも1/30の規模ですので、テスラの株式市場の評価がいかに高くなっているかが分かります。
下記は世界の自動車メーカーの株式時価総額トップ10とその販売台数の一覧です。
時価総額は2020年7月8日時点のデータ、販売台数は2019年の世界販売台数です。
上記で紹介した通り、テスラが時価総額トップとなっています。
日本人として悲しいですが、トヨタとホンダの時価総額を合計しても2,522億ドルでテスラの時価総額(2,577億ドル)を下回っています。
また、フェラーリは年間販売台数が約1万台とテスラの1/36、トヨタの1/1000にも関わらず、時価総額が435億ドルで6位というのも凄い評価です。
逆にルノー・日産・三菱連合は3社合計で販売台数1,015万台に対し、時価総額が269億ドルしかない点は心配です。
ちなみに2021年、FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)とPSA(傘下にプジョー・シトロエン等)は統合を予定しており、GMを抜いて世界第4位の自動車グループが誕生します。
かつて、米国自動車業界では「GM・フォード・クライスラー(FCA傘下)」がビッグ3と呼ばれていましたが、少なくとも時価総額の世界ではテスラが米国ビッグ1となってしましました。
テスラやフェラーリを見ても分かる通り、今後の自動車業界は付加価値がないと生き残っていけないようです。
少なくとも現在の株式市場はそのように評価しています。
- 2018年と2019年の自動車メーカーの時価総額と世界販売台数のデータはこちらを参照:自動車メーカー販売台数トップ10の時価総額は意外と小さい / 合計してもIT大手1社以下
- 世界の全企業の時価総額ランキングはこちらを参照:時価総額ランキング上位企業(1992年と2019年) / 世界は大きく変化・日本の地位は低下
テスラは単なる電気自動車のメーカではない
テスラの自動車は単なる電気自動車ではなく、自動運転やコネクテッドカーの分野でも最先端の技術を搭載しており、これらのパッケージが評価されていると考えられます。
CEOのイーロン・マスクがテスラを創業した理由は「地球(人類)を救いたい」という思いからです。
(スペースXも同じ目的で創業しており、人類が火星に移住できることを目指しています)
テスラでは人類による化石燃料の使用量を減らし、再生可能エネルギーへの移行を目指しています。
そして、電気自動車を普及させる手段として最高レベルの自動運転やコネクテッドカーのパッケージを提供しています。
おそらく、単なるカッコいい電気自動車というだけではここまで評価されないと思います。
その点はイーロン・マスクのビジネスセンスが光っています。
また、テスラは電気自動車だけでなく、太陽光パネルや家庭向けの蓄電池などの分野でも、競争力が高く、今後の成長が期待されます。
個人的には、見た目もカッコいい家庭用太陽光パネル「ソーラールーフ」や家庭用蓄電池「パワーウォール」は日本でもかなりヒットするのではないかと思っています。
これらが普及すれば世界中の環境問題が解決しそうです。
この辺も株式市場で高い評価を受けている理由となります。
イーロン・マスクはテスラだけでなく、米国NASAも頼りにするスペースXやトンネル採掘会社なども運営しています。
どれだけの天才なのか想像もつきません。
イーロン・マスクについて詳しく知りたい方はこちらの書籍をご覧ください。
イーロン・マスクの生い立ちや物の考え方は本当に独特です。