S&P500指数は2018/12/24に2351ポイントまで下落し、2018年9月の過去最高値から20.1%の下落となっています。
よく「20%超下落すると弱気相場入り」と言われますがどうなるでしょうか。
S&P500が高値から30%以上下落する「暴落」というのは実は過去7回しか発生していません。
- 具体的なデータはこちらをご覧ください:米国株(S&P500)長期推移(チャート・変動要因) / 30%以上の暴落は過去7回 - ファイナンシャルスター
近いところでは2000年~2002年のITバブル崩壊と2007年~2009年のリーマンショックによる下落です。
共に高値からの下落率は50%前後となり、過去の「暴落」の中でも大きな下落となりました。
そしてリーマンショックから10年が経過していることから、そろそろ「暴落」があるのではないかという声も多く聞かれます。
ただし、「暴落」が10年以上発生しないことは珍しいことではありません。
最も長い時は30年間も「暴落」が発生しないこともありました。
よって、リーマンショックから10年も経っていることを理由に「暴落」を心配し過ぎる必要はないと思います。
個人的には少なくとも2020年までは米国株の暴落は起こらないと考えており、押し目買いのチャンスだと考えています。
詳しくは下記の記事に理由が書かれていますのでご覧いただければと思いますが、ポイントは【①トランプ政権が1期目であること】と【②欧州や日本が金融引き締めにシフトしていないこと】です。
また、20%下落したことでバリュエーション的にも魅力的になっています。
一時期割高な水準まで上昇していた「世界の株式時価総額/世界の名目GDP比率」も大幅に改善しています。
2018年12月時点の世界の名目GDP(予測値)は85兆ドルで、2018年12月24日時点の世界の株式時価総額は68兆ドルです。
世界の株式時価総額/世界の名目GDP比率=68/85=0.8
2017年8月~2018年4月頃までは株式時価総額が名目GDPを上回っており、割高な水準でしたが、現在は株式時価総額が名目GDPを20%下回る水準まで調整が進みました。
- 「世界の株式時価総額/世界の名目GDP比率」の長期推移はこちら:世界の株式時価総額と名目GDPの比較チャート(データ更新用) - ファイナンシャルスター
30%以上下落する「暴落」にならないのであれば、現在の水準はほぼ安値圏です。
最後に最悪シナリオを想定した投資を検討します。
S&P500は高値から20%下落しているので、仮に高値から50%水準まで下落すると仮定すればここから-37.5%の下落となります。
最悪、そこまでの下落を想定するのであれば2回くらいナンピン買いをするつもりで買うと良いでしょう。
- 今の水準で購入
- 1回目のナンピン:現在からマイナス20%の水準
- 2回目のナンピン:現在からマイナス35%の水準
現在は米国株だけでなく日本株なども同様に大きく下落しています。
TOPIXは高値から25%下落していますので、日本株で同様の投資を行っても悪くありませんが、個人的には米国株をお勧めします。
過去にも指摘していますが、中長期的に見た場合、日本株が上がる時はほぼ必ず米国株も上がっています。
逆に米国株が上がっても日本株が上がらないケースがあります。
よって、確実にリターンを上げるには日本株より米国株がお勧めです。