ブラジル中央銀行の2019年のインフレ目標(インフレターゲット)は4.25%±1.5% (2.75%~5.75)となっています。
足元のインフレ率は4%台で安定的に推移していることから、今後、景気に配慮し、何度か利下げが行われそうです。
ブラジルの政策金利は既に過去最低の6.5%です。
マーケットでは2019年後半に3回利下げを行い、2019年末には5.75%まで低下するという予想も出てきています。
既に過去最低となっている政策金利が更に引き下げられると、ブラジルレアルが大きく下落するのではないかと心配する声も出てきそうです。
ここでは過去のブラジルの利下げ局面で円/ブラジルレアルがどのように推移したを確認します。
背景に色付けしている期間が利下げ局面で、2003年以降4回あります。
その期間の円/ブラジルレアルの赤いチャートをご覧ください。
最初の2回は明確にレアル高となっています。
3回目は1レアル=50円前後から40円前後までレアル安となっています。
4回目はほぼ横ばいです。
この結果から言えることは、「利下げ局面だからとってレアル安になる可能性はそれほど高くない」ということです。
ブラジルレアルの推移をみていると、金利低下局面はインフレ率が低位安定(5%以下)しているのでレアルが強くなり、金利上昇局面はインフレ率が高め(6%以上)に推移するためレアル安になる傾向があると感じます。(下記チャート参照)
上記のチャートにブラジルのCPI(消費者物価指数)を加えたチャートです。
ブラジルレアルが下落しているタイミングはインフレ率(CPI)と政策金利が上昇しています。
よって、金利低下局面は必ずしもブラジルレアルにとって悪いタイミングではありません。
そしてブラジルレアルは高い金利もリターンに大きく寄与します。
特に長期で保有すると効果は大きくなります。
過去に何度も掲載している内容ですが、2008年のピークに1レアル=70円で投資した場合、現在まで保有していれば、円/レアルは60%円高レアル安となっていますが、金利込みのトータルリターンでは20%程度のプラスです。
過去最悪のタイミングで投資して、見通しが外れてもプラスになる。
それであれば1レアル=28円の今は凄くチャンスに見えます。
ブラジルレアルについての詳しい解説はこちらを参照してください!