こちらのページは金融機関で働く営業担当者向けに書いていますが、一般の方でも参考になりますのでご覧ください。
通常、富裕層を含めて多くの投資家はインカム収入が好きです。
顧客から大きな資金を預けてもらうには「利回り」が必要です。
もちろん将来性のある個別株で大きな利益をとるのも重要ですが、億単位の資金を預けてもらうには「利回り」がポイントになります。
過去の経験上、まあまあのお金持ちでもグロース株を億単位で購入する人はそれ程いません。
逆に利回りが5%前後の提案をすると5億円程度ならポンと出してくれる人はそれなりにいます。
下記では現状のマーケット環境からどのような組み合わせが良いか考えてみましたので、参考にしてください。
1億円のポート提案
1億円でどのようなポートフォリオが良いか検討します。
日本株ポート2000万円
1銘柄当たり500万円ずつです。
みずほフィナンシャルグループ
- 配当利回り4.0%
- PER7.9倍
- PBR0.57倍
伊藤忠商事
- 配当利回り3.67%
- PER6.7倍
- PBR1.08倍
ローソン
- 配当利回り3.4%
- PER22.1倍
- PBR2.69倍
SUBARU
- 配当利回り3.68%
- PER10.3倍
- PBR2.2倍
J-REITポート2,000万円
こちらも1銘柄当たり500万円ずつです。
インヴィンシブル
- 配当利回り5.8%
- ホテル、レジデンシャルに投資
ジャパンホテルリート
- 配当利回り4.8%
- ハイクラスホテルが中心で競争力高い
ヒューリック
- 配当利回り3.7%
- スポンサーの力を背景に高い外部成長が期待できる
ケネディクスレジデンシャル
- 配当利回り4.4%
- レジデンシャル専業からホテルも所有できるよう定款変更、アップサイド期待
ブラジルレアル債券2000万円
- 投信たまは個別債券に投資
- 利回り10%前後
- ブラジルレアルは悪材料出尽くしで回復基調。特にインフレが落着き、2016年1月の1ドル=4.2レアルから1ドル=3.2レアルまで回復。
米ドル建てバンクローン2,000万円
- ETF又は投信を購入
- ポートの最終利回り5%前後(コスト控除前)
- 変動金利型で米国の金利上昇時にメリット
- 担保付きで安定性が高い
米国リート2,000万円
- ETF又は投信を購入
- ポートの配当利回り3.8%(コスト控除前)
- 米国の不動産は長期的に上昇しており安心感あり
上記のポートフォリオで平均5%程度のインカム収入を得ながらキャピタルゲインを狙う提案です。
バリュエーション的にも割高なものは少ないと思われるので、ある程度安心して長期保有していただけるのではないでしょうか?
このようなインカム重視の提案は比較的大きな資金を導入しやすくなります。
全て上がるかどうか分かりませんが、インカムもあるので数年間保有すればある程度のリターンは出るはずです。