債券・金利

タカタ社債についてのフォロー

投稿日:2017年6月20日 更新日:

タカタが民事再生法申請を行うニュースが連日報道されています。

2017/5/1にタカタ社債について少し前向きの記事を掲載したのでアフターフォローとして状況を報告します。

まず、2017/5/1に掲載した記事の内容は下記のとおりです。

  • タカタ社債の債券価格が67円、最終利回り34%
  • 法的整理となり、売却額が2000億円程度だと元本毀損リスクもあり
  • ただし、元本割れとなっても現在の時価(67円)よりも高く償還される可能性あり

現在報道されている内容を整理します。

  • 民事再生法(法的整理)
  • 1800億円で売却
  • 6/16の社債価格(2021年償還)の気配値は売り25円、買い15円まで下落
  • 「過去の債務不履行案件の回収率(10%台)が意識されている(国内証券)」との報道

報道を見ると社債はデフォルトとなり、回収率はこれまでのデフォルト事例と同レベルでほとんど返ってこないと感じてしまうでしょう。

ただし一連の報道で不明な点がいくつかあります。

まず、リコール費用関連の債務金額です。

報道では最大1兆円と言われていますが、これは全てのリコール対象車がリコールされた場合の金額で実際には多くても50%、場合によっては30%程度の可能性もあります。

更にリコール費用はタカタが全額負担するものでもありません

本来的にはリコール費用は自動車メーカーが負担するものです。ただし、今回はタカタに原因があるのである程度の負担が想定されます。ただし、ほぼ100%の負担ということはないでしょう。

一連の報道では、自動車メーカーとタカタの負担割合には全く触れられていません。

つまり、リコール対応比率負担割合がどうなるかがまだわからない状況です。

実際にこれらがどのような比率になるかで債券の償還金額は大きく変化します。

仮にリコールの対応比率が40%、タカタの負担割合が40%なら1600億円の負担となり、会社の売却費用1800億円でお釣りがきます。

また、もう一段進んで考えると、自動車会社向けの債務と一般投資家向けの債務を同一に取り扱うのかという疑問もあります。

1800億円の買収は有利子負債をいっしょに持っていくことになる可能性もあると思います。

そうなれば社債は買収された新会社の債務となりますので全く問題はなくなり、社債のデフォルトは回避されます。

個人的にはこのパターンが最も可能性が高いと感じます。

そして、もし債券が新会社の負債とならず、仮にデフォルトとなっても報道にあるような20円というのは 安すぎます。

本当に20円前後で買えるなら買いたいのが本音です。

【その後追加です】

結果的にタカタ社債の弁済率は10%前後になりそうです。

完全に外してしましました。申し訳ありません。

ただし、本件は創業家、特に社長の資質・振舞いに問題があり、多くの自動車メーカーを敵にしてしまったことが要因で大きなダメージとなりました。

そういう意味では今後の社債のデフォルト判断には活用できない部分もあります。

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