投信・ETF(債券型)

ロシアルーブル投資の良さが分かる投信 / DWSロシア・ルーブル債券投信

投稿日:2017年5月18日 更新日:

前回の【ブラジルレアル投資の良さが分かる投信/UBSブラジル・レアル債券投信】に続き、高金利通貨を長期投資することのメリットが分かる投信を紹介します。

今回はロシアルーブルです。

「DWSロシア・ルーブル債券投信」の設定日はリーマンショックの約3ヶ月前である2008/5/29です。

この時の円/ルーブルの為替レートは1ルーブル=4.45円前後でした。

円/ルーブルの最高値は2007年8月につけた1ルーブル=4.8円です。

リーマンショックによって急落する前の高値が2008/8/7の1ルーブル= 4.64円ですので「DWSロシア・ルーブル債券投信」の設定日は本当に最悪のタイミングでした。

現在、円/ルーブルの為替レートは1ルーブル=2.00円程度ですので、為替差損は-55%ということになります。

しかし、「DWSロシア・ルーブル債券投信」を2008/5/29の設定日に10,000円で購入した人は大きく損をしているかというとそうではありません。

「DWSロシア・ルーブル債券投信」はこれまで分配金を出していませんが、2017/5/15時点の基準価格は10,805円です。

為替差損が55%あってもインカム収入で挽回し+8%となっています。

ブラジルレアル債と同様にインカム収入の大切さを痛感させられます。

ほぼ最高値の1ルーブル= 4.45円で投資したものが1ルーブル=2.00円になっても利益ですので、1ルーブル=2.00円の今、投資すればそれほど悪い結果にはならないと感じます。

最悪のタイミングで購入しても利益がでており、少なくとも今の水準は最悪のタイミングではありません。

ブラジルレアルに続き、ロシアルーブルでも実際に運用されている投信で高金利通貨の長期投資の有用性が確認できました。

個人的にはロシアルーブルよりブラジルレアルの方が好きですが、ロシアルーブルでも同様の結果となりました。

また、ロシアルーブルは原油価格との相関性が高くなっています。

それを逆手に取り、原油価格が下落してロシアルーブルが連れ安した時に投資を行うと利益が出やすくなります。

これまでも何回かありましたが、原油価格が上昇に転じるとロシアルーブルも反発します。

原油価格のリバウンドで含み益をつくった後に、更にインカムを積み上げていく投資戦略も悪くないのではないでしょうか。

ちなみに、意外と知らない方も多いようですが、ロシアルーブルが完全変動相場制になったのは2014年11月からです。

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