悪材料だらけから回復、米ドル金利の大幅上昇もなくなった
ブラジルレアルは2015年頃に大きく下落し、安い水準で放置されたままです。
2015年~2016年頃は懸念材料ばかりでした。
- 景気低迷(マイナス成長)
- 財政収支悪化
- インフレ率の高騰
- 政局不安
- 米国の金利上昇
足元はこれら全てにおいて好転してきています。
直近では、FRBが利上げに慎重姿勢を見せており、米ドル金利の上昇懸念は大きく後退しています。
ブラジルレアルに投資する条件が整いつつあります。
新大統領は経済・財政再建にフォーカス
2018年10月28日の大統領選で当選したボルソナロ大統領が2019年1月1日に誕生しています。
ボルソナロ大統領はブラジルのトランプとも言われていますが、親米路線を表明しています。
特に意欲を見せているのは「経済成長」「財政再建」「汚職撲滅」です。
「経済成長」については、ブラジルは2014年2Q~2016年4Qまで実質GDP成長率がマイナス成長(対前年比)となっていました。
足元は回復基調ですが、成長率は低いままとなっており、高成長への復活に力を注ぐ方針です。
「財政再建」は選挙時から公言しています。
反対勢力も多く困難が予想されますが、通貨レアルの安定には大きなポイントとなりますので頑張ってほしところです。
「汚職撲滅」については過去3代の大統領(ルラ、ルセフ、テメル)が汚職がらみで辞任しており、ブラジルの非効率な経済のー因にもなっていることからここにも力を入れるようです。
インフレ率は安定
ブラジル中央銀行のインフレ目標は4.5%±1.5% (3.0%~6.0%)です。
2016年頃はインフレ率が10%を超えていたこともありましたが、現在は落ち着いており、2018年12月のインフレ率は3.75%です。
新興国通貨はインフレ率に大きく影響をうけることから、現在の安定的なインフレ率はブラジルレアルにとって追い風となります。
米国の金利上昇はゆるやかに
米国の金利上昇も落ち着いてきました。
FRBは当面、利上げは慎重に行う方針に変わってきており、10年国債利回りも一時期は3.2%以上まで上昇していましたが、足元は2.6%台まで低下しています。
米国の金利が上昇しそうな雰囲気がなくなってきたことは新興国通貨にとってプラスです。
今、ブラジルレアルに投資して負ける可能性は低い
上記の通り、ブラジルレアルにとって大きなポイントである「経済」「財政」「インフレ率」「米国の金利上昇」が全て追い風の方向となっています。
しかも、ブラジルレアルは1レアル=29円台と歴史的にも割安な水準です。
さらに、ブラジルは高金利であるためある程度の円高レアル安は吸収できます。
これまで何度も書いてきましたが、ブラジルレアルの最高値である2008年の1レアル=70円前後の時に投資した人は、現在の1レアル=29円でも20%前後のプラスです。
最高値で購入し、通貨が60%近く下落してもプラスです。
これが高金利の力です。
それであれば、今の水準でエントリーしても負ける可能性は低いのではないでしょうか。
ブラジルレアルについての役立つ内容はこちらを参照してください!