マッキンゼー出身、大前研一氏の新書です。
経営コンサルタントとしては天才的な人です。
マッキンゼー入社は1972年で、最終的には日本支社長、アジア太平洋地区会長まで出世しました。
入社後約2年間のメモを書籍化し、1975年と1977年に発売された「企業参謀」「続・企業参謀」は今でも人気の大ベストセラーとなっています。
- 企業参謀」「続・企業参謀」はメインサイトで紹介しています:稼げるビジネスマンになる為に管理人が読んだ良書 - ファイナンシャルスター
大前氏が30代前半の時に書いたものですが、現在の経営コンサルタントが読んでも勉強になるくらいの高い完成度です。
本当に天才です。
今回の書籍は2019年1月に発売された「50代からの稼ぐ力」です。
これまで大前氏の書籍はほとんど読んでいますが、今回は久しぶりと言っては失礼ですが、非常に多くの「気づき」をもらえる内容でした。
- 年金支給開始年齢はどんどん遅くなり75歳になる
- 退職金は大幅減額 or なくなる
- 増税でサラリーマンの手取り収入は減少する
- 会社に勤めながら月15万円稼ぐ力を身につけるべき
- その力がつけば収入に余裕が出るとともに、65歳以降も引く手あまたとなる
- 会社に勤めながら新ビジネスにトライしてみる
- 3年~4年の準備期間がいるビジネスでも50歳の場合、定年まで5回くらいチャレンジできる
- あえて若い人の方が得意なIT技術を身に着ける→そうするとこれまでの経験や知識に付加価値が生まれる
- お金を使い切るライフプランを構築すべき
- その他、大前氏が思いついたいくつかのビジネスアイデアを掲載→ビジネスの構築に磨きをかけたければ大前氏が代表を務めるビジネス・ブレークスルーで学ぶと効果的といった宣伝もあり
確かに言われてみると、多くのサラリーマンは老後が厳しいと気づいていながら目を背けている感があります。
仕事が忙しく、今の生活のことで頭がいっぱいで、将来の事まで考えられない人が多いようです。
しかし、そのまま老後を迎えると悲惨な未来が待っています。(大前氏に言わせると2040年に「老後」は存在しないそうです)
一度、立ち止まって頭の中の整理をするべきです。
その点では常に参考になる書籍だと思いました。
読みやすいので1日で読むことができました。
土日があれば余裕で読めます。
ちなみに大前氏は安倍政権には批判的で、アベノミクスも評価しておらず、投資をしても金融機関だけが儲かって投資家にとっては博打と同じという考えのようです。
今は昔と異なり、低コストで国際分散投資も可能な時代なので資産の一部は投資に回しても良いと思いますが。。。。。
自民党とは仲が良くないイメージですが、大前氏が提言している様々な施策は理にかなったものが多いので、政府も耳を傾けてほしいものです。
日本国の経営コンサルをお願いすべきではないでしょうか。