投信・ETF(株式型)

AI投信を診断/日本株ロボット運用投信(カブロボファンド)

投稿日:2017年6月2日 更新日:

巷ではAI(Artificial Intelligence:人工知能)関連の投信が話題になっています。

今回は日本のAI関連ファンドの中から「カブロボファンド」を紹介します。

カブロボファンドは複数のカブロボによる日本株運用の投信です。

AI関連投信というとAI関連銘柄に投資する商品を指すケースもありますが、「カブロボファンド」はAI関連に投資するのではなく、AIで運用する投信です。

設定は2009/7/29とAI投信の中では圧倒的に長いトラックレコードがあります。

カブロボコンテストを開催し、その中から選ばれた複数のカブロボからの投資助言に基づき投資を行います。

商品コンセプトは一般的な投信とは大きく異なり、非常に面白い存在です。

現在は4つのカブロボから投資助言を得ています。

委託会社はT&Dアセットで、カブロボコンテストなどのマネジメントはマネックスグループのトレードサイエンス社が行っています。

厳密にはAI(人工知能)運用というと少し言い過ぎで、コンピュータによるクオンツ(定量)運用の発展系といった感じです。

ロボットによっては市況によりキャッシュ比率を高めるものも多く、通常の日本株投信よりもキャッシュポジションが大きくなる傾向となっています。

2017年4月末現在では、日本株式56%、現金44%となっています。

ちなみにトランプ大統領が誕生した2016年11月の米国大統領選前は株式比率を5%まで低下させていました。

選挙後1週間程度で株式比率を50%まで高めており、かなり機動的に動いていることが分かります。

よって、日本株に投資しながら安定的に運用したい投資家に向いている投信と言えます。

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2009年7月末から2017年5月末のパフォーマンスは上記の通りで、アベノミクス前の日本株低迷局面では下落を抑えることができ、アベノミクス後の日本株上昇局面では値上がりが限定的となっています。

もう少し上昇についていってほしいところではありますが、安定的な資産拡大をはかるという点では上手くいっているともいえます。

分配金込みのトータルリターンは約24%のプラスで、年率換算すると2.8%のリターンとなっています。

運用時期を考えるともう少し高いリターンを期待したいところですが、今後のパフォーマンスに期待です。

AI関連の投信についてはこちらを参照してください!

【追加】

2019年3月13日に繰り上げ償還されました。

運用残高も数億円とそれほど伸びない中では仕方ありません。

面白いコンセプトでしたので、もう少しパフォーマンスが良ければよかったのですが、残念です。

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