モーニングスターのデータによると日本国内の全ての公募投信で、過去1年と過去3年のパフォーマンス1位は「JPMジャパン・テクノロジー・ファンド」です。
この投信には不思議なことが2つあります。
1つめは2015年の11月頃から急激にパフォーマンスが良くなっている点です。
当ファンドは1999/5/18から運用を開始しており、運用開始直後のネットバブル相場で短期的に大きく上昇した後、ネットバブル崩壊で大幅に下落しました。
その後は長らくTOPIXとほぼ連動したパフォーマンスであったのですが、2015年11月頃から急激にTOPIXをアウトパフォームし始めました。
その比率がすごいです。
2015年11月~2017年3月の14か月間でTOPIXを約100%上回っています。
TOPIXはこの間、横ばいですがJPMジャパン・テクノロジーファンドを購入していれば2倍になっています。
1年強でこの差は凄すぎます。
特に公表はされていないようですが中心的なファンドマネージャーを変更したか運用方針や企業分析のモデルを変更したのではないでしょうか。
そしてもう1点不思議なことは、これほどパフォーマンスが良いにもかかわらず、現在どの金融機関でも購入できないということです。
月次レポートの販売会社には岩井コスモ証券と高木証券が記載されていますがいずれも販売を停止しています。
また過去にはSMBC日興証券も販売していたようですがこちらも販売を停止しています。
運用会社であるJPモルガンアセットからの要請で2017/3/31をもって販売を停止したようです。
理由「「諸般の事情」ということになっていますが、可能性があるとすれば同じ運用を行っている機関投資家向けの私募ファンドがあり、そちらの運用残高が大きくなり販売停止にしたということしかないと思います。
もしそうであっても、「貯蓄から投資へ」を後押しするためにこのようなファンドこそ一般投資家に提供すべきだと思います。
JPモルガンアセットにはどこかの販売会社に300億円程度でもいいので運用枠を提供してもらいたいです。
この枠を提供する代わりにその販売会社にはJPモルガンの別の投信も1000億円以上販売してもらうというのはどうでしょうか?
それであれば販売会社、運用会社、顧客すべてにとってWIN-WIN-WINになると思われます。
こんなファンドであればコストを払う意味もあると思います。